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2012年3月

2012年3月24日 (土)

薬疹のはなし

2012年3月24日(土曜日)

先日、兵庫県保険医協会のテレホンサービスから「薬疹のはなし」というタイトルでの原稿依頼を頂きました。
今月はまたまた手抜きをして、その時に書いた原稿をここに転載させて頂きます。
以下にも述べていますが、"アレルギーというものは、生まれて初めて飲んだ薬や食べた食物では決して起こらない"という点を御記憶頂ければ嬉しいです。


 薬疹とは、"薬を服用したり注射をした後に何らかの皮疹が出現し、薬剤がその皮疹の原因である事が確定された場合"のすべてをこのように称します。薬疹による皮疹は、固定薬疹という体のごく一部のみに生じるものから、全身に生じるものまでさまざまな病型があります。特にひどいタイプの場合には、発熱や肝機能障害などの全身症状を伴います。

 薬疹の原因は大きく分けて、例えば抗ガン剤のように薬剤自体の作用によって皮疹が生じる場合と、薬剤が有する作用とは関係なくアレルギー性に生じる場合とに分類されます。アレルギー性薬疹とは、病気を治すために体内に入ってきた薬剤に対して、患者さん自身の免疫が、薬剤を自分の体にとって有害な異物と勘違いする事により発症するものです。但し、アレルギー反応を起こすまでに体内の免疫はしばらくの間様子伺いをしますので、アレルギー性薬疹は新たに薬剤を開始して1週間後から1ヶ月後の間に起こる場合が大部分です。従って、生まれて初めて服用した薬に対してアレルギー反応を起こすことはありませんし、逆に半年も1年も前から飲んでいる薬に対して、今さらアレルギーは起こりえません。新しい薬を処方されて内服開始した日に皮疹が生じると、患者さん達はすぐに "薬のアレルギーかな?"と心配されますが、実際にはその皮疹は別の原因によるものなのです。反面、以前に服用して異常なかったからといって、現在もアレルギーを起こさないとの保証はありません。

 薬疹が疑われた場合には、とりあえず原因となる可能性のある薬剤を中止する事が重要です。但し、薬剤の中止だけで皮疹が軽快する場合もありますが、その後も長く持続する事もあります。果たして本当に薬疹だったのか?、もしそうだとしてどの薬剤が原因だったのか?を確認するためには、皮疹が良くなった後にパッチテストなどを行います。従って、薬疹が疑われた場合にも自己判断で薬を中止したりせずに、必ず医療機関を受診して下さい。


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