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2014年8月

2014年8月 3日 (日)

フィラグリン遺伝子異常とアレルギー疾患発症の関連性

2914年8月3日(日曜日)

少し前になりますが、1週間前の日曜日の7月27日に東京まで赴き、日本ラテックスアレルギー研究会に参加してきました。この会はラテックスアレルギーや口腔アレルギー症候群に関する講演や症例報告が主体の学会であり、学ぶところの多い有意義な1日でした。

その中で、今回は昭和大学医学部小児科の石川良子先生による"フィラグリン遺伝子異常とアレルギー疾患発症の関連性"に関する話題を紹介する事にしましょう。

フィラグリンとは皮膚の表皮のバリア機能に関連した蛋白質の1種であり、フィラグリン遺伝子に異常があるとその発現量が減少しバリア機能が低下するため、アトピー性皮膚炎の発症が増加することは以前から知られていました。

ところが、石川先生の御講演によると、フィラグリン遺伝子異常がある場合には、アトピー性皮膚炎以外の疾患でも、一例を挙げるとピーナッツアレルギーの発症が5.3倍に、気管支喘息の発症が1.5倍に増加するそうです。
さらに、このように種々のアレルギー疾患が増加する原因として、経皮感作の危険性が考えられています。

本ブログでもこれまでにも述べてきましたが、最近アレルギー獲得(感作)の危険性として、例えば食物抗原の場合でも、食物を食べて起こる経消化管感作よりも、食物が口の周りに付いたり手で扱ったりする事により生じる経皮感作の危険性に注目されています。
そして、フィラグリン遺伝子異常を有している方では、皮膚のバリア機能に破綻をきたす事によって、経皮的な抗原の侵入が生じやすくなり、その結果アレルギー疾患の発症が増加すると考えられている訳なのです。

果たしてフィラグリン遺伝子異常があるかどうかを一般的なクリニックで診断する手法はまだ確立していないのですが、近い将来フィラグリン遺伝子異常をチェックする事によってアレルギー疾患の発症を未然に予防する事が出来るようになる事を願いたいと思います。



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