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2015年12月

2015年12月 5日 (土)

アトピー性皮膚炎に対して抗ヒスタミン薬内服は有効なのか?

2015年12月5日(土曜日)

少し古い話になりますが、去る11月20日(金曜日)〜21日(土曜日)は休診させて頂き、松江で開催された日本皮膚アレルギー学会に出席してきました。
今回も多くの皮膚アレルギーに対する新知見を得ましたが、日本大学皮膚科の照井 正教授によるアトピー性皮膚炎に関する御講演での、"アトピー性皮膚炎患者さんに対して抗ヒスタミン薬(第2世代抗ヒスタミン薬=いわゆる抗アレルギー薬を含む)を使用すべきか否か"というお話が大変興味深かったので、ここで紹介させて頂く事にします。

日本の医者の大多数は、アトピー性皮膚炎の患者さんに対して抗ヒスタミン薬の服用を勧めており、日本におけるアトピー性皮膚炎のガイドラインでもエビデンス:B、推奨度:1となっています。
実際、私自身も痒みを伴うアトピー性皮膚炎の患者さんには出来るだけ抗ヒスタミン薬を服用する様にお勧めし、個人的にも抗ヒスタミン薬の服用によって、ステロイド剤の外用量を少しでも減らす事が出来れば理想的と考えています。

しかし反面、日本でも、抗ヒスタミン薬を服用しているアトピー性皮膚炎患児の母親のうちの74%は、抗ヒスタミン薬の止痒効果に満足していないとのデータがあるとの事です。
そして大変驚くべき事に、米国でのアトピー性皮膚炎のガイドラインには、"アトピー性皮膚炎患者に対する抗ヒスタミン薬のルーチンでの使用は推奨しない"と記載されているそうです。

という次第で、アトピー性皮膚炎の患者さんに対する抗ヒスタミン薬内服の臨床的意義は未だ不確定なのですが、現在抗ヒスタミン薬以外の止痒薬も開発中であるとの事ですので、今後個々の患者さんに応じたバリエーションを有した多彩な治療が可能になる事を願いたいと考えています。

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