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2017年7月

2017年7月 9日 (日)

DPP4阻害薬の副作用で生じる類天疱瘡

2017年7月9日(日曜日)

今月も、6月に参加した日本アレルギー学会で学んだ話題を紹介する事とします。

近年糖尿病の治療には、DPP4阻害薬というお薬が広く使用されるようになりつつあります。
具体的には、ネシーナ・リオベル・トラゼンタ・テネリア・イニシンクなどという名前の薬剤ですが、最近これらの薬剤の服用によって、類天疱瘡という全身に水疱が生じる病気に似た病態を呈する場合がある事に注目が集まっています。

横浜市立大学皮膚科教授の相原道子先生の御講演によると、この場合には通常の抗BP-180抗体は陰性であり、全長型BP-180抗体を測定すると陽性になる場合が多いとの事でした。
DPP-4阻害薬内服開始半年〜1,2年後に発症する場合が多く、薬剤の中止ないし少量のステロイド剤の内服で通常治癒するそうです。
発症機序としては、DPP-4はCD26と同一物質であり、活性化したTh1やTh17細胞に多く発現していますが、DPP-4を阻害する事で免疫系がTh2にシフトするため発症しやすいと考えられています。

DPP4阻害薬は、その有用性から今後ますます糖尿病治療に頻用されるようになると予想されますが、このような副作用が生じる場合もある事を一応念頭に置いておく必要がありそうですね。

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