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2017年9月

2017年9月 5日 (火)

ヘリコバクター・ピロリ除菌後に生じる皮疹

2017年9月5日(火曜日)

去る9月2日に兵庫県皮膚科医会学術講演会に出席し、新潟大学医学部皮膚科の阿部理一郎教授による「重症薬疹:最近のトピックス」との御講演を拝聴しましたが、その中でとりわけ興味深かったのがヘリコバクター・ピロリ除菌後に生じる皮疹に関するお話でした。

ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌には通常ランサップという薬を使用しますが、この中にはアモキシリン・クラリスという2種類の抗生物質とタケプロンという胃潰瘍の薬との合計3剤が含まれており、これらの薬剤を1週間服用します。
私自身も過去に数例ランサップ服用後に生じた皮疹を経験していますが、すべては薬剤服用終了日の7日目またはその翌日の8日目に発症し、原因は抗生剤のアモキシリンによるアレルギー性の薬疹でした。

ところが、阿部先生が集計されたヘリコバクター・ピロリ除菌後に生じる皮疹15例中12例は薬剤内服開始10日目頃に発症し、原因としてアレルギー性薬疹は否定的であり、その発症機序として除菌効果でピロリ菌が分解する過程に生じる反応である可能性を疑っておられました。

従って、ヘリコバクター・ピロリ除菌後に生じる皮疹として、1)薬剤終了時または直後に生じるアレルギー性薬疹による皮疹、2)薬剤内服終了数日後に生じる治療効果に伴う皮疹、との2つの可能性がある事を知っておかねばならない事を学ばせて頂きました。



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