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2017年12月

2017年12月11日 (月)

精液アレルギー

2017年12月11日(月曜日)

8日(金曜日)、9日(土曜日)は休診にして患者樣方には大変御迷惑をおかけしましたが、鹿児島で開催された日本皮膚アレルギー学会に出席し、色々と新知見を学んできました。

その中で、ちょっとショッキングな内容ですが、今回は大阪大学皮膚科の田中先生が報告されました精液アレルギーについてお話します。

精液アレルギーとは、女性が性行為直後に膣周囲のかゆみや腫脹を発症するもので、症状が重篤な場合には呼吸l困難や全身性蕁麻疹などのアナフィラキシーショックに至る場合もあるそうです。
精液は精子と精漿とに大別されますが、精漿に含まれている蛋白質分解酵素セリンプロテアーゼの一種であるPSA(前立腺特異抗原)という酵素がアレルギー反応の原因と考えられています。
ちなみに、PSAは前立腺癌の腫瘍マーカーとしても知られています。

初めての性行為の際に発症する場合もあれば、同じパートナーと長年性行為を繰り返している過程で突然発症する場合もあり、その発症経過は様々です。ヒトのPSAはイヌのPSAと交差抗原性を有しているため、初めての性行為で発症する場合には、イヌのお世話をしている際に毛ないし皮膚に付着した精液中のPSAに対する感作が生じて、発症に至るとの可能性も考えられています。

コンドームを使用した性行為では症状は起こらないのですが、妊娠を希望される場合が問題となります。
その場合には、精子を培養液で洗浄し、抗原となる蛋白質を除去した上で、人工授精や体外受精が試みられている様です。

幸いな事に私自身はこれまでにはこのような患者さんを経験した事はありませんが、願わくば今後も遭遇する事がない様に願うばかりです。


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