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2018年6月25日 (月)

Gibberellin-regulated protein(GRP)は果物アレルギーの重症マーカーなのか?

2018年6月25日(月曜日)

6月23日(土曜日)は休診させて頂き、患者樣方には大変御迷惑をおかけしましたが、幕張メッセで開催された日本アレルギー学会学術大会に参加し、今回も色々とお勉強してきました。
ここでは、その中から特に印象深かったGibberellin-regulated proteinn(GRP)という果物アレルギーの新規抗原について述べたいと思います。

従来、果物アレルギーは花粉類やラテックスゴムなどとの交差反応により発症するクラス2アレルゲンであり、そのため臨床症状の多くは口唇の腫れや咽喉のイガイガ感といった局所症状に留まるとされていました。
しかし、2013年にモモの新規抗原であるpeamaclein(Pru p 7)が同定され、この抗原はモモ自体の感作により発症し、重篤なアナフィラキシー症状を起こす場合が多いという事が示されました。
さらに近年、この抗原はGibberellin-regulated protein(GRP)という蛋白に起因し、GRPはモモのみならずウメ、オレンジ、ブドウ、ナシ、リンゴなどの多種の果物類と交差反応を示しうる事が報告されてきました
但し、モモやウメではGRPの含有量が多いため摂取しただけでアナフィラキシー症状をきたしうるのに反して、その他の果物類ではモモよりもGRPの含有量は少ないため運動などの手助けが必要であり、食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA)などの臨床像をきたす場合が多いとの事でした。

この抗原の登場は非常に画期的な問題であり、我々も"果物アレルギーはクラス2アレルギーだから、重症型にはならないよ"などとたかをくくってはおれなくなってきました。
今後は果物アレルギーに関しても、アナフィラキシーなどの重症型をきたさないか?、もしきたした場合にはその抗原はPRPなのか?、などといった点に関して、我々も目を光らせておく必要がありそうですね。

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