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2019年6月17日 (月)

ハチアレルギー Up Date

2019年6月17日(月)

6月15日(土曜日)の診療終了後、急いで新幹線に飛び乗って東京に向かい、東京国際フォーラムで開催された日本アレルギー学会総会に参加してきました。
私も演題を発表し、また色々と新しい知見を学んできましたが、その中で今回は獨協医科大学呼吸器アレルギー内科の平田博国先生によるハチアレルギーに関するご講演内容を紹介したいと思います。

私自身、現在の開業地である西宮ではハチによるアナフィラキシーを経験する事はほとんどありませんが、開業前の勤務地であった三田市民病院にはハチ刺症によりアナフィラキシーショックをきたした患者さんが多く来院され、入院の上ハチ毒を用いた急速減感作治療を行ったりしていました。

ハチアレルギーによるアナフィラキシーショックの発症は広く知られているにも関わらず、現在なお2015年には23名、2016年には19名、2017年には13名の死亡症例が発生しているそうです。
原因となるハチの種類は、アシナガバチによるものが73%(1984年の統計)、71%(2010年の統計)と最多であり、ミツバチによるものは1984年の統計で1%、2010年の統計で8%とかなり稀です。しかもミツバチによる発症は98%がイチゴ農家や養蜂業などの職業関連による場合であって、一般人における発症はほとんどないとのことでした。

小児と成人との比較では、たとえアレルギー反応を起こしても小児の方が重症化しにくく、また次回に刺された際に全身症状を起こす確率も低いそうです。
ちなみに成人の場合、全身症状が生じた人が次に刺された際にまた全身症状をきたす確率は40〜70%だそうです。

但し、ハチ毒を用いた皮下注による減感作治療を行った場合、54/56名の患者さんでは次回に刺された場合にも全身症状は生じなかったとの事であり、この治療はかなり有効だったのだと確信しました。
1)急速減感作療法には1週間の入院治療が必要である事、2)現在海外からの抗原液の流通ルートが停滞している事、などの理由により当院では急速減感作療法を行う事は出来ませんが、今後この治療法が保険承認下で広く普及する事を強く願いたいと思います。

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