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2020年1月27日 (月)

ヒノキアレルギーとの交差反応で生じる果物アレルギー

2020年1月27日(月曜日)

本ブログにおいて、ヒノキ花粉アレルギーが増加している事は2018年2月に、またGibberellin-regulated protein(GRP)というモモアレルギーの新規抗原については2018年6月に述べました。

一方、花粉アレルゲンの感作に伴い、その原因蛋白抗原と交差反応性を有する食物の摂取によってアレルギー症状を生じることは良く知られており、一般的にPollen-Food Allergy syndrome(PFAS;花粉食物アレルギー症候群)と称されますが、通常はハンノキ・シラカンバ・そして阪神間では特にオオバヤシャブシがPFASの原因抗原であり、その他イネ科のカモガヤ・オオアワガエリやキク科のヨモギ・ブタクサなども本症の原因抗原になりうるものの、反面スギやヒノキのPFASに対する関与は乏しいとされていました。

ところが近年、ヒノキにもcypmacleinと呼ばれるGRP抗原がアレルゲンとして作用している事が判明し、さらにヒノキのGRPはモモやザクロのGRPと交差反応性を有している事が証明されました。
現在、果物類の中では1)モモのPru p 7、2)ザクロのPun g 7、3)梅のPru m 7、4)オレンジのCit s 7の4種類の果物由来のGRPがアレルゲンコンポーネントとして同定されていますが、ヒノキアレルギーの患者さんのうちでヒノキGRPに感作された人の場合には、これらの果物類摂取後にアレルギー症状を発現する危険性が少なからず存在するという事になります。

このように、従来述べられていたシラカンバのBet v 1やBet v 2を感作抗原とする古典的なPFASとは異なった新規PFASパターンが存在しうるという事になり、我々も今後十分注意を払う必要がありそうです。

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